【モンステラの育て方】完全ガイド|これだけみれば全てがわかる完全保存版

大きく切れ込みの入った葉が、お部屋の空気をぐっと豊かにしてくれる植物、モンステラ。インテリア雑誌やカフェでも目にする機会が多く、「いつか我が家にも」と憧れている方も多いのではないでしょうか。

観葉植物の中でも、一鉢置くだけでお部屋に「緑のある暮らし」を力強く演出してくれるモンステラですが、「葉に切れ込みが入らない」「気根がどんどん伸びてくる」など、育てる中で疑問が出てくることもあると思います。

実は、モンステラが発するサインの意味さえ分かれば、ぐんぐん元気に育てることができます。この記事では、花の市場で数万株の植物を見てきた経験も交えながら、モンステラの育て方のすべてを凝縮して解説します。読み終わる頃には、「これならできる!」とワクワクしながらモンステラとの暮らしをイメージできるはずですよ。

目次

モンステラってどんな植物?モンステラの基本データ

スクロールできます
項目内容
学名Monstera deliciosa(デリシオーサの学名。ボルシギアナは変種)
科名 / 属名サトイモ科/ホウライショウ属(モンステラ属)
別名ホウライショウ(蓬莱蕉)、デンシンラン、スイスチーズプラント
分類つる性(半つる性)常緑多年草
原産地メキシコ〜中央アメリカの熱帯雨林
難易度★★☆☆☆(丈夫で育てやすいが、置き場所と水やりに少しコツがいる)
温度管理(耐寒性・耐暑性)耐寒性:やや弱い(8℃以上をキープ。冬の夜の窓際は避ける)
耐暑性:強い(夏の蒸れに注意)
置き場所レースカーテン越しの明るい日陰(直射日光は葉焼けの原因)
水やり頻度春〜秋:土の表面が乾いたらたっぷり
冬:乾いてから2〜3日後
肥料成長期(5〜10月)に液体肥料または置き肥を。冬場は不要です。
適した土水はけの良い「観葉植物用の土」
植え替え時期1〜2年に1回(5月〜7月の暖かい時期がベスト)
特性気根が伸びる。葉に切れ込みが入る。株が成熟するにつれて葉が大きくなる。
注意点樹液にシュウ酸カルシウムが含まれ、肌が弱い方はかぶれる場合あり。植え替え時は手袋を推奨。

モンステラの知っておきたいつの魅力

多くの人に選ばれ続けているモンステラ。その理由は、単なる「見た目のインパクト」だけではありません。モンステラには、育てる人を長く魅了してやまない、とても個性的な3つの大きな特徴があります。

1. 育てるほど深まる「葉の切れ込み」の不思議

モンステラの最大の特徴である、葉の切れ込み。実はこの切れ込みは、株が成熟するにつれてどんどん深く、複雑な形になっていきます。幼い株のうちは切れ込みのない丸いハート形の葉ですが、育てていくにつれて個性が増していく。その成長過程を間近で見られるのが、モンステラ栽培の醍醐味の一つです。

2. 株が成熟するほど、葉がどんどん大きくなる

モンステラはジャングルで木に絡みつきながら上へ成長する植物です。株が成熟するにつれて、葉がどんどん大きく、切れ込みも深く力強くなっていきます。育て始めの頃は小さくシンプルな葉でも、年月を重ねるにつれて表情が豊かになっていくのが、モンステラを長く育てる楽しみの一つです。

3. 一鉢でお部屋の主役になれる存在感

観葉植物の中でも、モンステラほど「置くだけで部屋が豊かになる」植物は多くありません。大きく広がる葉のシルエットは、どんなインテリアスタイルにも馴染みながら、空間に「緑のある暮らし」を力強く演出してくれます。


モンステラを上手に育てるための「つの基本ルール」

「植物を育てるのが苦手……」という方の多くは、実はただ植物が出している「サイン」を見逃してしまっているだけのことが多いです。モンステラを健やかに育てるために、これだけは絶対に知っておいてほしい「光・水・温度」の3つのルールを詳しく解説します。

ルール1. 【置き場所】:明るい日陰と風通しが命

理想は「木漏れ日のような明るさ」

モンステラはジャングルの大きな木の下で育つ植物です。直射日光は葉焼けの原因になりますが、暗すぎても元気をなくします。レースカーテン越しの窓際が理想的です。

「葉に切れ込みが入らない」のは光不足のサイン

育てていて「なかなか切れ込みが入らない」と感じたら、まず置き場所を見直してみてください。モンステラは光が少ないと、切れ込みのない丸い葉のまま成長することがあります。今よりも少し明るい場所へ移動させてあげるだけで、新しく出てくる葉から切れ込みが入りやすくなります。ただし、株が幼いうちは切れ込みが入らないのは自然なことなので、焦らず見守ってあげてください。

実は一番大切な「風通し」

葉が大きいモンステラは、風通しが悪い場所に置くと土の水分がなかなか乾かず、根腐れやカビの原因になりやすいです。サーキュレーターを使ったり、定期的に窓を開けて空気を入れ替えてあげるだけで、驚くほど元気に育ちます。


ルール2. 【水やり】:葉のサインを読み取る

水切れは「葉の丸まり」で教えてくれる

モンステラは水が切れてくると、葉がクルンと丸まってきます。これが水切れのサインです。サインが出たら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えてください。

判断が難しいときは、この日数を参考に

「土が乾いた状態が分からない……」と不安なときは、まずは以下の頻度を目安にしてみてください。

春〜秋(成長期): 1週間1回程度(5〜7日に1回が目安です)
冬(休眠期): 2週間1回程度(10〜14日に1回が目安です)

※まずはこの頻度から始めてみて、指を土に2〜3cm入れて乾いているか確認する癖をつけていくと、自然とタイミングが掴めるようになります。

コウ

育ててみて
モンステラは水が切れてくると葉が丸まってくるので、水切れのサインはわかりやすいです。ただ、夏の蒸れには要注意。風通しの悪い場所に置いたり、乾きにくい土を使っていると、蒸れて根腐れしてしまうことがあります。私も過去にそれでモンステラの調子を大きく崩したことがあります。対策として私は赤玉土と鹿沼土だけを使った排水性の高い土にしていました。ただ、これは環境次第で、通気性の悪い部屋でなければ一般的な観葉植物の土で問題ないと思います。

害虫から守る「葉水(はみず)」の習慣

水やりとは別に、霧吹きで葉を濡らしてあげる「葉水(はみず)」は、ぜひ毎日やってみてください。葉の乾燥を防ぐだけでなく、モンステラの大敵である「ハダニ」などの虫がつくのを防ぐ予防策になります。特に葉の「裏側」もしっかり濡らすのがコツです。


ルール3. 【温度管理】:冬の「冷気」と夏の「蒸れ」に注意

モンステラが最も元気に、心地よく過ごせるのは20℃〜30℃の間です。日本の四季を乗り越えるために、特に注意が必要な季節の対策をチェックしておきましょう。

冬の注意点:冷気から守り「強く」育てる

  • 「夜の窓際」に気をつけて
    昼間は暖かい窓際も、夜になると急激に冷え込み、外気と変わらない温度になります。寝る前だけでいいので、窓際から部屋の真ん中へ避難させてあげてください。このひと手間で、冬の生存率が劇的に上がります。
  • 適温と限界温度を知っておこう
    冬を無事に越すためには、「最低でも8℃以上」できれば「10℃以上」ある場所で管理してあげることが大切です。
  • 「水やりを控えめに」するのが冬越しの秘訣
    冬はモンステラも活動を休めています。水やりは土が完全に乾いてから、さらに2〜3日待ってから与えるくらいでも十分です。あえて乾燥気味にすることで、植物内の樹液の濃度が上がり、寒さに負けない「強い株」に育ってくれます。
コウ

【育ててみて】
私自身、以前モンステラを育てていたのですが、雪が降る季節に室内に取り込むのを忘れてしまい、冬の寒さに当てて枯らしてしまった経験があります。モンステラは比較的耐寒性がありますが、流石に雪が降っているときの気温は完全にアウトなので、冬は特に、夜の冷え込みには気をつけてあげてください。

夏の注意点:猛暑の「蒸れ」を回避する

  • 35℃を超える日は要注意
    暑さには強いモンステラですが、近年の厳しい日本の夏、特に35℃を超えるような猛暑日には注意が必要です。
  • 「根の蒸れ」を防ごう
    高温多湿の環境で空気が停滞すると、土の中の温度が上がりすぎて根を傷めてしまう「蒸れ」が起きることがあります。夏場は風通しの良い場所に置くか、サーキュレーターを併用して、モンステラが涼しく過ごせる環境を整えてあげましょう。

モンステラのワンランク上のお手入れ:肥料・植え替え・気根・増やし方

モンステラは比較的成長が早いため、定期的なお手入れをしてあげることで、ずっとイキイキとした姿を保つことができます。肥料・植え替え・気根の管理・増やし方まで、今日から実践できる具体的な手順をまとめました。

  • 「肥料」を使ってよりイキイキと
    モンステラは肥料がなくても育ちますが、成長期(5〜10月)に肥料を与えると、葉の色つやが良くなり、より旺盛に成長してくれます。液体肥料なら2週間に1回程度、置き肥(固形タイプ)なら2ヶ月に1回程度が目安です。ただし、成長が止まる冬場(休眠期)に肥料を与えると、吸収しきれずに根を傷める「肥料焼け」の原因になるため、冬は与えないようにしましょう。
  • 植え替え」を2年に1回はしてあげよう
    最低でも2年に1回くらいの間隔で、一回り大きな鉢に植え替えてあげることで、根詰まりの予防になり、モンステラがより元気になります。根詰まりを放置すると水はけが悪くなり、根腐れの原因にもなります。植え替えのベストタイミングは5〜7月の暖かい時期です。
  • 剪定(せんてい)
    モンステラは比較的成長が早く、葉が茂りすぎると風通しが悪くなり、病害虫の原因になることがあります。古くなった葉・傷んだ葉・邪魔になってきた葉は、葉柄(ようへい)の付け根からカットして整えてあげましょう。葉を減らすことで株全体に光と風が通りやすくなり、残った葉がより元気になります。剪定に適した時期は成長期の5〜9月がおすすめです。
  • 気根(きこん)の管理
    モンステラを育てていると、茎の節から「気根」と呼ばれる根が伸びてきます。これはモンステラが木や地面に絡みつくための自然な根で、病気ではありません。鉢から飛び出しすぎた気根は切っても問題ありませんが、土の上に着地しそうな気根はそのまま鉢内に誘引してあげると、株をしっかり支えてくれる立派な根になります。
  • 増やし方
    モンステラは水挿し・挿し木・茎伏せ・株分けなど、いくつかの方法で増やすことができます。初心者には、茎を切って水に挿す「水挿し」が発根の様子を目で確認できて成功率も高くおすすめです。水挿しをするときは、気根が付いた節のある茎を使うと発根しやすくなります。増やすのに適した時期は成長期の5〜9月です。

あなたにぴったりのモンステラを探そう

定番の深い切れ込み葉から、美しい斑入りの希少種まで、モンステラはバリエーションが豊富です。お部屋の広さやインテリアに合わせて、あなたにぴったりの一鉢を探してみてください。

モンステラは品種が豊富で、見た目の個性もさまざまです。代表的な品種をご紹介します。

人気品種をご紹介

  • モンステラ・デリシオーサ: 最もポピュラーな品種。大きな葉と深い切れ込みが特徴で、成熟すると葉が1mを超えることもある圧倒的な存在感を持ちます。「モンステラといえばこれ」という王道の品種で、流通量も多く入手しやすい定番種です。
  • モンステラ・ボルシギアナ: デリシオーサの変種とされる品種。デリシオーサより葉が小ぶりで節間が短く、成長がやや早め。切れ込みもしっかり入るため、デリシオーサと並んで「深い切れ込みのあるモンステラが欲しい」方に向いている品種です。市場ではデリシオーサと混在して流通していることも多く、「モンステラ」として区別されずに販売されているケースも珍しくありません。
  • モンステラ・アダンソニー: 葉に切れ込みではなく「穴(孔)」が開くのが特徴で、葉のサイズはデリシオーサより小さめ。成熟しても自立するほど大きくはならず、つる状に伸びていく性質があるため、ハンギングやポールに絡ませる仕立てに向きます。ただし他のモンステラと比べて寒さにやや弱いため、冬場は特に温度管理に注意が必要です。また「アダンソニー」という名前は複数の品種が混同されて総称として使われていることが多く、情報が錯綜しやすい品種でもあります。
  • モンステラ・タイコンステレーション: 葉面に白いまだら斑が星空のように散りばめられた美しい斑入り品種。組織培養で安定生産されるようになったため、以前より入手しやすくなっています。成長はゆっくりで、斑入り品種の入門としても人気があります。※栽培難易度は斑入り品種の方が難しくなる傾向があります。
  • モンステラ・アルボバリエガータ(通称:アルボ):白と緑のコントラストが鮮やかな斑入り品種で、斑入りモンステラの中でも特に人気が高い品種です。葉の半分が白くなる「ハーフムーン」と呼ばれる個体は特に珍重されます。斑の面積が多いほど光合成の効率が下がるため、成長はゆっくりで育て方にも少しコツがいります。希少性が高く価格も上がりやすい傾向があります。※栽培難易度は斑入り品種の方が難しくなる傾向があります。
コウ

市場での話
市場でのモンステラは、7〜8号の中鉢サイズから存在感のある大鉢まで、幅広いサイズで流通していました。大量というわけではないですが、市場のどこかしらには必ずいつも入荷されているような、安定した人気のある植物という印象です。特に夏の観葉植物の全盛期には入荷量もぐっと増えて活気がありました。大きなものは沖縄の農家さんから直接仕入れるケースもあって、その迫力は圧巻でした。

コウ

【豆知識】
モンステラは品種ごとの見分けが難しく、特に幼い株のうちはデリシオーサ・ボルシギアナ・アダンソニーなどが見た目だけでは判断しにくいことがあります。また「アダンソニー」という名前が複数の品種の総称として使われていたり、「姫モンステラ」も小型品種の総称で厳密な定義がなかったりと、流通上の表記は混乱しがちです。

本当に欲しい品種がある場合は、観葉植物専門の園芸店で購入するのがおすすめです。

深い切れ込みが入ってシンボルツリーのように大きく育てたい方は、デリシオーサを探してみてください。

デリシオーサほど大きくはなってほしくないけど、モンステラらしい切れ込みが入った葉を楽しみたい方は、ボルシギアナを探してみてください。

また購入する際には、ある程度育ってすでに切れ込みが入っている株を購入するのが一番確実です。幼い小さな株を買ってしまうと、育ってみたら切れ込みが入らない品種だったということも起こりえるので、慣れないうちは幼い株は避けるのが吉です。


モンステラのSOS?お悩み解決Q&A

「葉が黄色くなった」「気根がどんどん伸びてくる」といった変化は、モンステラからの大切なメッセージです。慌てずに原因を確認してあげれば、ほとんどの場合は元気な姿に戻すことができます。ここでは、特によくあるSOSへの簡単な向き合い方をご紹介します。

よくある質問Q&A

葉が黄色くなってきた

「水のやりすぎ(根腐れ)」「寒さ」「日照不足」「根詰まり」などが主な原因です。まずは土の湿り具合を確認し、冬場なら暖かい場所へ移動させて様子を見ましょう。長期間植え替えをしていない場合は、根詰まりも疑ってみてください。

葉の先が茶色く枯れてきた

空気が乾燥しているか、根詰まりの可能性があります。霧吹きで湿度を上げつつ、鉢の底から根が出ていないかチェックしてみてください。

葉に切れ込みが入らない

株がまだ幼い場合は自然なことです。成熟した株でも切れ込みが入らない場合は、光不足の可能性が高いです。今より明るい場所へ移動させてみてください。

葉がぐったりしている・丸まっている

最近水をあげていなくて土がカラカラの状態であれば確実に水切れのサインです。鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えてあげれば、数時間で回復することがほとんどです。逆に、最初から土がずっと湿っているのにこの症状が出ている場合は、水のあげすぎによる根腐れの可能性があります。

気根がどんどん伸びてくる

モンステラの自然な性質なので病気ではありません。むしろ株が元気な証拠です。気になる場合は切っても株への影響はありません。土や支柱に誘引すると、株を支える根として活躍してくれます。

新しい葉が全然出てこない

冬の休眠期であれば正常です。成長期(春〜秋)でも成長が止まっている場合は、根詰まりの可能性があります。鉢底から根が出ていないか確認し、必要なら植え替えを検討してください。


おわりに:モンステラと一緒に、心地よい暮らしを

モンステラは、育てれば育てるほど、その表情が豊かになっていく植物です。最初は小さくシンプルだった葉が、時間をかけて深い切れ込みを刻み、存在感を増していく。その変化に気づける毎日が、植物と暮らす本当の楽しさだと思います。

完璧に育てなくても大丈夫です。葉が丸まったらサインに気づいてあげて、水をあげる。それだけでも、モンステラはまたイキイキと葉を広げてくれます。そんな小さなやり取りの積み重ねが、あなたとモンステラの間に、少しずつ確かな絆を育ててくれるはずです。

育てていく中で不安なことがあれば、一人で抱え込まずにいつでもこの記事を読み返しに来てください。あなたとモンステラが、一歩ずつ歩幅を合わせながら、心地よい関係を築いていけるよう心から願っています。

タネメディは、これからもあなたの「緑のある暮らし」が楽しいものになるよう応援しています。


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コウ
数万株の植物と向き合ってきた当ブログの運営者
花の市場でプロの花屋さんに植物を卸す仕事に携わり、時には店員さんに植物に関するアドバイスもしてきました。
これまでの経験をもとに、日常で役立つ植物情報を発信しています。植物と暮らす人のためのブログ「タネメディ」を運営中。
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